ふろくと漫画についてゆるく語るブログ

主に80年代~90年代の少女漫画雑誌の付録を紹介するブログです。

りぼん 1990+1991+1992年カレンダー

じりじりとコンプリートを目指しているカレンダーを紹介します。1983年から1998年までの、池野先生がイラストを描いてらっしゃる16冊をコンプリートしたいのですが、80年代のカレンダーは比較的レアでコンプリートできていません。

りぼんのカレンダーの何が良いかと言うと、少女漫画の巨匠が描き下ろした一枚絵が手に入ること。これほど豪華なふろくもありません。一条先生、池野先生、さくら先生、柊先生、水沢先生、吉住先生、矢沢先生などなど…超が付くほど有名な漫画家さんの絵が毎月拝めたりぼんっこたち、幸せすぎます。

今回紹介するのは私が特に好きな1990年代初頭のものです。この頃のりぼんカレンダーは表紙に12月・2ヶ月につきイラスト一枚・翌年のカレンダー付き・裏表紙に一年分の星座占い付きが定番でした。80年代半ばから10年間ほどこのデザインで通しています。

1990年1月号「'90りぼんカレンダー」

子供の頃持ってたし大好きでずっと壁に掛けていたのに、なぜか捨ててしまった一冊です。(過去の自分が分からない。)これはイラストが全て本当にかわいい永久保存版です! 12月の『チャイム』のイラストが水沢先生の最高傑作なのでは…? と思うほど大好きです。おもちゃもプレゼントもおめかししたキャラ達もかわいいですが、このバックの赤地に白く光るクリスマスツリー、という表現が凄い…。ここを普通に緑のモミの木にしていたら、もっと平凡なイラストになっていたと思います。美しく完成された一枚絵です。額縁に入れたい。

お正月のイラストは着物姿のお美しいなるみちゃん。連載後期なので髪が伸びて大人っぽくなっていますね。お姫様カットが着物に似合っています。

春は柊あおい先生のイラストです。『銀色のハーモニー』は普通の中学生のお話なので、草原にたんぽぽ、モンシロチョウという平凡でさえあるモチーフがよく似合います! ほっとする一枚です。

これも大・大好きなイラスト、梅雨の『有閑倶楽部』です。一条先生の一枚絵で一番好きかもしれません。雨の日のひやっとした空気や、濡れた植物の匂いがしてきそうです。遠くの空から雨雲が近づいているところも大好き。私は雨が大好きなので、一年中こういう天気でもいいです(笑)。もちろん有閑倶楽部のみんなの個性が出ている服装と傘もいいです! 濡れ子犬の男山もかわいい。これも額縁に入れて飾りたい一枚です。

夏は矢沢先生の初長期連載『マリンブルーの風に抱かれて』です。遥ちゃん(主人公)露出度高いです。遥ちゃんを見るとどうしても工藤静香を思い出します。子供の頃の私は工藤静香さんが苦手だったので、『マリブル』も苦手でした(笑)。子供のロジックはよく分からないものです。

秋はラブラブの『ハンサムな彼女』。ちょっと頬を赤らめる未央ちゃんが初々しくてかわいいです。白いワンピースにニットのコーデは今着ても絶対かわいいと思います。

そして冬は『ねこねこ幻想曲』です! シロちゃん号に乗って豪快にスロープを滑りおりるシロちゃんがかわいい。ノリノリでスノボごっこしてるスピルバーグ先輩もかわいいです(笑)。『ねこねこ』らしく元気なイラストです。

1991年のカレンダーは椎名あゆみ先生の初長期連載『マインド・ゲーム』です。大人っぽいおとめちっく作品で個人的に好きな作品です。このイラストも大好きで当時よく模写したな~、と記憶がぶわっと蘇りました(笑)。ふろくコレクターあるある?

1991年1月号「'91りぼんカレンダー」

りぼんのカレンダーはたまに縦長になります。1991年は1985年以来の縦長デザインです。表紙はアニメ第一期がヒット中の『ちびまる子ちゃん』。私は『ちびまる子ちゃん』を「絵」として好きではないのですが(漫画としては好きです)、このイラストは夜の空をパラソルで散歩するまるちゃんがロマンチックで素敵だと思います。

縦長のデザインだと絵の迫力が増す気がします。開くと大きなイラストが目に入って「おお~!」ってなります。お正月はやはり人気絶頂の『ハンサムな彼女』(カレンダーの1月は看板作品なのがりぼんルール)。等身大?と思うくらいの迫力。髪型、赤リボン、巾着がとってもおしゃれ。

かわいいの襲撃…。春は『ねこねこ幻想曲』です。シャボン玉とお花に戯れるシロちゃんと猫たち、ネズミさんたちがラブリーすぎます。エプロンドレスとツインテールがこんなに似合うヒロインは他にいないです。

梅雨は『銀色のハーモニー』の爽やかなイラスト。雨上がりの空を見上げる二人が素敵です。

7月はまだまだフレッシュ連載の頃の『姫ちゃんのリボン』です。このイラストは初期姫ちゃんのイラストの中でも特に好きです。単行本の表紙にもなってますね。大きな麦わら帽子におっきなお花は無条件でかわいい! ちょっと眩しそうに柔らかく微笑む姫ちゃんの表情も絶妙にかわいいです。

8月は『天使なんかじゃない』のプロトタイプイラストです(連載は9月号から)。晃がクソガキっぽいです(笑)。本編とは違って二人の関係が幼馴染っぽい。

偶然の妙、秋も『ときめきトゥナイト』第三部のプロトタイプイラストです(連載は6月号から)。私はこの号をリアルタイムで読んだ記憶がないのですが、当時の読者はこれがココと卓だって分かったのでしょうか? 『クリスマスの贈りもの』(番外編)を読んでいても当てるのは難しいと思うのですが…当時のときめきファンの反応が気になります。ちっちゃな愛良ちゃんかわいい。夢々ちゃんはいなくて風君がいるのが面白いです。双子の設定はこの段階ではなかったのかもしれません。その方が風君の日常は平穏だったと思われます(笑)。私は夢々ちゃんも好きですけどね!

クリスマスはふろく登場は珍しいあいざわ遥先生。窓から覗く構図が素敵! ちょっとギークっぽい男の子が美少女に告白されているシチュエーションがかわいいです。

1992年1月号「'92りぼんカレンダー」

水沢先生がまたまた表紙(12月)に登場。こちらもクリスマスらしい小物いっぱいでかわいいです。赤いクマさんは1990年の表紙にも登場してました! チェックは水沢先生(と吉住先生)のお家芸

お正月もまたまた『ときめき』です。長年のファンには感涙もののイラスト。池野先生は着物が本当にご上手です、夢々ちゃんのデザインが何気にハイセンス。照れる風君もかわいいです(愛良編の男子で一番いい子は風君ですよね)。

春のイラストは『ねこねこ幻想曲』、お月様の見守る中で猫のお花見会です。チビ! 長老! ヒゲのおじさん! お馴染みのみんなが登場してるのが嬉しい一枚です。

梅雨は『銀色のハーモニー』の連載後期のお二人(琴子ちゃんの髪が伸びてます)。キャラの顔のてるてる坊主がかわいい! 海君もいいけど『銀色』はやっぱり研ちゃんだと思います。

7月は『天使なんかじゃない』の初期絵。初期の文太こんな感じでリアル寄りな絵だったな、懐かしい(笑)。にくったらしい顔の晃と驚くマミリンが個性が出ていて楽しいイラストです。タキガワマンは本編に比べてチャラい感じです。本編でも密かに性格悪いですけど(笑)。

8月は『無敵のヴィーナス』。楓がツインテを巻いて勝負に出てますね!(恋の)

秋は吉住先生のお美しい一枚絵。黒のレトロなセーラー服も、秋の空を見つめる切ない眼差しも、背景の紅葉の表現も、全てが素晴らしい。このカレンダーで一番好きなイラストかもしれません。額縁に入れたい…。

クリスマスはあいざわ遥先生の連投。相変わらず上手いです! 本誌にあいざわ先生の作品が掲載されるたび、「この人絵上手すぎ、線綺麗すぎ」と感嘆したのをよく覚えています。リボンの光沢の表現とか背景の葉っぱの丁寧な塗りとか、全部ハイクオリティーです。ライトブラウンのダッフルコートもおっしゃれ。